モナコは「世界で2番目に小さい国」です。
面積は約2km²。端から端まで歩けてしまう国に、大公が住む宮殿があり、世界的なカジノがあり、F1のコースがあります。そして崖の上に建つ海洋博物館には、大きな水族館が入っています。
ℹ️ この記事は「1泊2日」で組んでいます
モナコは国全体が徒歩で回れる大きさです。2泊3日だと持て余す可能性が高いので、この記事では1泊2日にしました。
そして、この国には空港がありません。フランスのニース・コートダジュール空港から車で約30分。つまり「南フランスの旅程に1泊足す」というのが、この国のいちばん自然な使い方です。
◎ 治安については、心配がほとんど要りません
モナコに危険情報は出ておらず、「治安の悪い地域はなし」と明記されています。ヨーロッパでも屈指の治安の良さとされる国で、各国政府の注意喚起も最小限です。
必要な注意は「カジノや人が集まる場所での荷物管理」くらい。それよりも子連れで気をつけたいのは、歩道が狭い区間が多いことです。この記事では、そちらに行数を使います。
この記事でわかること
- 1 子連れモナコ1泊2日の全体スケジュール
- 2 空港のない国への行き方(ニースから入ります)
- 3 公共エレベーターという、この国ならではの設備
- 4 子供が入れる場所・入れない場所(カジノは未成年不可)
- 5 南フランス旅程への組み込み方

治安の話をほとんど書かなくていい国って、実はめずらしいんです。そのぶん「歩きやすさ」の話をしますね
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Contents
このモデルコースはこんな人向け
「どうやって行くの?」
「カジノの国に子供を連れて行っていいの?」
「1泊2日で足りる?」
全部に答えます。この記事はこんな方向けです。

- 南フランスの旅程に1か国足したい家族
- 3歳〜小学生(水族館があるので幅広く)
- 海の生き物が好きなお子さんがいる家族
- 「行ったことのない国」に惹かれる家族
- 治安の心配を減らして旅をしたい家族
本記事では、実際に子連れ旅行を何度もしてきた筆者が、そのまま丸かぶりで真似できる1泊2日モデルコースをご紹介します。時間ごとのタイムライン・トイレ&授乳室情報・ベビーカー可否まで全部まとめました。

歩いて1周できる国があるの!?がけの上に水族館があるの!?
| 旅行日数 | 1泊2日(南フランス旅程に組み込む前提) |
| おすすめ年齢 | 3歳〜小学生 |
| 予算 | 大人1人 約5万円〜(現地1泊2日分・航空券別) |
| 移動 | 徒歩+公共エレベーター(国全体が徒歩圏) |
| ベビーカー | △(高低差はエレベーターで解決/歩道は狭い) |
| 疲れにくさ | ★★★★☆(治安面の気疲れがほぼありません) |
モナコに空港はありません。フランスのニース・コートダジュール空港から約20km、車で約30分。鉄道で入ることもできます。公用語はフランス語、通貨はユーロ。シェンゲン圏内なので、フランスから入国審査なしで入れます。
モデルコース全体図

| Day1 到着日 | ニース空港 → モナコ(車30分)→ モナコ・ヴィル(岩山の旧市街)→ 大公宮殿 → 海洋博物館(水族館) |
| Day2 最終日 | ポート・エルキュール(港)→ F1コース沿いを歩く → カジノ広場(外観)→ ニース空港へ |
ポイントは「国全体が徒歩圏」ということ。移動時間をほとんど考えなくていいので、子供のペースに合わせやすいコースです。
Day1|到着日は岩山の上の旧市街

ニース空港 → モナコへ
ポイント:モナコに空港はないので、フランスのニース空港から入ります。約20km、車で約30分。
選択肢は3つ。①タクシー(定額制で安心ですが高め)②バス ③鉄道(ニース市内経由)。子連れで荷物が多いなら、タクシーがいちばん確実です。
シェンゲン圏内なので、入国審査はありません。「気づいたら別の国にいた」という体験は、子供には不思議で面白いはずです。
子供向け情報:ニース空港に授乳室・おむつ替え台あり
移動:タクシーは定額制。メーターはありません
モナコ・ヴィル(岩山の旧市街)
📷(写真:海にせり出した岩山の上の街)
ポイント:海にせり出した岩山の上に、そのまま街が載っているという独特の地形。石畳の細い路地が入り組み、中世の雰囲気が残っています。
ここは車がほとんど入らないので、子供を歩かせても安心。崖の上から見下ろす地中海と港の眺めも見事です。
トイレ:周辺の施設を利用
ベビーカー:△ 石畳で揺れ、路地が狭い区間があります
子供向け情報:崖の展望スポットでは必ず手をつないで
大公宮殿(外観)
📷(写真:宮殿前の広場)
ポイント:いまも大公が暮らす宮殿で、旧市街の中心にあります。前の広場からは港と街並みが一望できます。
衛兵交代の儀式が行われますが、時間が決まっているので、見たい場合はDay2の午前に合わせるのが確実です(後述します)。内部の一般公開は時期が限られるので、公式情報で確認を。
ベビーカー:○ 広場は平坦です
子供向け情報:衛兵交代の時間は公式情報で必ず確認を
海洋博物館(水族館)
📷(写真:崖に建つ海洋博物館)
ポイント:この旅で子供がいちばん喜ぶ場所です。旧市街の端、海に面した崖の上に建つ博物館で、中には大きな水族館が入っています。
地中海の生き物から熱帯のサンゴ礁まで、種類が豊富。建物自体も100年以上の歴史があり、海洋研究の拠点として知られてきた施設です。
屋上テラスからは地中海が一望できます。夕方の光の時間に上がると、とてもきれいです。
トイレ:館内にあり
ベビーカー:○ 館内はエレベーターがあります
子供向け情報:閉館時間が早い日もあります。事前に確認を

「セレブの国」というイメージだけど、子供にとっては水族館のある国。ここが目的でも十分なくらいです
Day2|最終日は港とカジノ広場

🕰️ 衛兵交代を見たい場合は、この日の午前に。
大公宮殿の衛兵交代は、正午近くに行われるのが通例とされています。ただし時間や実施日は変わることがあるので、必ず公式情報で確認してください。見る場合は、Day2の朝に旧市街へ戻る形になります。
ポート・エルキュール(港)
📷(写真:巨大なヨットが並ぶ港)
ポイント:モナコの中心にある港で、見たことのないサイズのヨットが並んでいます。「船なのに家みたい」という驚きは、子供にもそのまま伝わります。
港沿いの遊歩道は平坦で広く、この国でいちばん歩きやすい区間。ベビーカーもここなら快適に押せます。
トイレ:港周辺の施設を利用
ベビーカー:◎ 遊歩道は広く押しやすい
子供向け情報:係留されたヨットを眺めるだけでも楽しめます
F1コース沿いを歩く
📷(写真:港沿いのカーブ)
ポイント:モナコグランプリのコースは、専用のサーキットではなく「普通の公道」です。港沿いの道も、トンネルも、ヘアピンカーブも、普段は市民が通る道路。
「ここをF1が走るんだよ」と話しながら歩くと、乗り物好きの子には特別な時間になります。縁石が赤白に塗られている区間もあり、「たしかにコースだ」と実感できます。
ただし、ここは現役の公道です。歩道が狭い区間も多いので、子供が車道に出ないよう必ず手をつないでください。
ベビーカー:△ 歩道が狭い区間があります
子供向け情報:グランプリ開催期間中はコース周辺が閉鎖されます
カジノ広場(外観)
📷(写真:ベル・エポック様式のカジノ建築)
ポイント:カジノの内部は未成年が入れません。でも建物と広場は、外から眺めるだけで十分に見応えがあります。19世紀の華やかな様式で建てられた建築と、手入れされた庭園。
広場に停まっている車を眺めるのも、子供には楽しい時間かもしれません。なお、カジノ内は撮影禁止とされています。
ベビーカー:○ 広場は平坦です
子供向け情報:中には入れません。外観と広場を楽しみましょう
ランチ → ニース空港へ
ポイント:ランチを済ませて、ニース空港へ。車で約30分ですが、渋滞することもあるので余裕をもって出発してください。
時間に余裕があれば、モンテカルロ地区の日本庭園に寄るのもおすすめ。静かで、子連れには居心地のいい場所です。
子供向け情報:帰りの車・バスの時刻は事前に確認しておきましょう

この旅で泊まりたいホテル
⚠️ モナコの宿泊費は、かなり高額です。
国土が狭くホテルの数も限られるうえ、高級志向の宿が中心。予算を抑えたい場合は、フランス側に泊まって日帰りするという選択肢もあります。
① 港周辺のホテル
| 子供向け度 | ★★★★★(見どころが徒歩圏) |
| アクセス | 旧市街・カジノ広場の中間地点 |
| 朝食 | ビュッフェまたはコンチネンタル |
| プール | 宿による(要確認) |
| 添い寝 | ファミリールームあり(要確認) |
おすすめ理由:このコースの本命。港は国の中心に位置し、旧市街にもカジノ広場にも歩いて行けます。周辺の遊歩道は平坦でベビーカーも押しやすく、子連れにはいちばん過ごしやすいエリアです。
② フランス側に泊まるという選択
| 子供向け度 | ★★★★☆(選択肢が増えます) |
| アクセス | ニースから鉄道で約20分、車で約30分 |
| メリット | 宿代を大きく抑えられます |
| デメリット | 夜のモナコを楽しめません |
おすすめ理由:モナコの宿代が予算に合わない場合の、現実的な代替案です。ニースなら宿の選択肢が格段に多く、価格も抑えられます。ただし日帰りになるので、朝いちばんや夕暮れのモナコを見られないのは割り切りが必要。
「せっかくなので国内に泊まりたい」なら、早めの予約を優先してください。
【この国の特徴】高低差と狭い歩道
モナコで子連れが気をつけるべきは、治安ではなく「地形」です。海から急に立ち上がる斜面に街が作られているので、高低差がかなりあります。
✅ 高低差は「公共エレベーター」で解決できます
モナコには、街のあちこちに公共のエレベーターやエスカレーターが設置されています。
坂道や階段を登らずに、上の道と下の道を行き来できるという仕組み。しかも無料で利用できます。
ベビーカーのまま乗れるので、子連れには本当にありがたい設備。「坂がきつそう」と思ったら、まず近くにエレベーターがないか探してみてください。
⚠️ むしろ注意すべきは「歩道の狭さ」
モナコは国土が狭いぶん、道路に対して歩道が狭い区間が多くあります。F1のコースにもなる道路沿いは、特にその傾向が強いです。
子供が車道に飛び出さないよう、手をつないで歩いてください。ベビーカーの場合も、すれ違いで車道側にはみ出さないよう注意が必要です。
【重要】子供が入れる場所・入れない場所
| 場所 | 子連れの可否 |
|---|---|
| 海洋博物館(水族館) | ◎ この旅いちばんの子供向けスポット |
| モナコ・ヴィル(旧市街) | ◎ 車がほとんど入りません |
| 大公宮殿の広場 | ◎ 衛兵交代も見られます |
| 港の遊歩道 | ◎ 平坦で歩きやすい区間です |
| カジノの内部 | × 未成年は入場できません |
| カジノ広場・庭園 | ○ 外観と広場は自由に歩けます |
「カジノの国だから子連れには向かない」と思われがちですが、実際はそうでもありません。カジノの内部に入れないだけで、それ以外の見どころはすべて子連れで楽しめます。
子連れにおすすめの食事
モナコの食事は南フランスとイタリアの影響が混ざった地中海系。辛い料理がなく、魚介とパスタが中心で、子供でも食べやすいのが特徴です。
- パスタ・ピッツァ:イタリアが近いので、質の高い店が多くあります
- バルバジュアン:モナコの郷土料理とされる揚げ餃子のような料理。子供も食べやすい
- 魚介料理:地中海に面した国。新鮮な魚が味わえます
- ソッカ:ひよこ豆の粉で焼いた薄いクレープ。軽食に便利
- ジェラート・ケーキ:子供のご褒美に。港沿いにカフェが並びます
なお、モナコの物価はかなり高めです。旧市街の観光客向けの店より、少し離れたエリアのカジュアルな店のほうが手頃。テイクアウトして港のベンチで食べる、という手もあります。
南フランス旅程への組み込み方
モナコだけを目的に行く人は、あまりいません。空港もないので、南フランスの旅程に1泊足すのが自然な使い方です。
| 組み合わせ | ポイント |
|---|---|
| ニース+モナコ | いちばん手軽。鉄道で約20分。2泊3日+1泊で組めます |
| コートダジュール周遊 | カンヌやエズなど、海沿いの街をつなげる旅程に |
| イタリア方面へ抜ける | 国境が近く、ジェノヴァやミラノ方面へも移動できます |
当ブログのフランスの記事やイタリア(ミラノ)の記事と合わせると、旅程が組みやすくなります。
子連れモナコで失敗しないコツ
- 高低差は公共エレベーターで:無料で、ベビーカーのまま乗れます
- 歩道が狭い区間では手をつなぐ:この国でいちばんの注意点です
- カジノは未成年入場不可:外観と広場を楽しむ前提で計画を
- 衛兵交代の時間を事前に確認:見たい場合は午前に旧市街へ
- F1開催期間はコース周辺が閉鎖されます:旅程と重なっていないか確認を
- 宿代が高いならフランス側も検討:ニースから日帰りも十分可能です
- ベストシーズンは4〜6月と9〜10月:真夏は暑く、混雑もします
旅行費用の目安(家族3人・1泊2日)
| 項目 | 料金目安 |
|---|---|
| ホテル(1泊・モナコ国内) | 約50,000〜120,000円 |
| ニース空港往復(タクシー・3人) | 約35,000〜45,000円 |
| 入場料(海洋博物館など) | 約15,000〜22,000円 |
| 食費(3人・1泊2日) | 約30,000〜48,000円 |
| 合計(現地分のみ) | 約13万〜23.5万円 |
※航空券は含みません(南フランス旅程に組み込む前提のため)。モナコの宿泊費と外食費は、ヨーロッパでもかなり高い水準です。フランス側に泊まって日帰りすれば、宿代は半分以下に抑えられます。
お得情報
✈️ 出発前にチェック!お得&時短ポイント
- 宿はモナコ国内かフランス側かを先に決める
宿代の差が大きいので、予算への影響がいちばん大きい判断です。 - 衛兵交代の時間を確認
見たい場合は、Day2の午前を空けておきましょう。 - F1開催期間と重なっていないか確認
コース周辺が閉鎖され、宿代も跳ね上がります。 - 海洋博物館の開館時間を確認
季節によって閉館が早い日があります。
💰 現地で使える!子連れお得ワザ
- 公共エレベーターは無料
高低差の移動にお金も体力も使いません。 - 旧市街の散策は無料
石畳の路地と崖からの眺めが、それだけで見どころです。 - 港の遊歩道も無料
巨大なヨットを眺めるだけでも子供は楽しめます。 - テイクアウトして港で食べる
外食費が高いので、この方法がかなり効きます。
よくある質問
持ち物チェックリスト
- パスポート(子供の有効期限も確認!)+入国手続きの控え
- 歩きやすい靴(石畳と坂道があります)
- 帽子・日焼け止め・サングラス(地中海の日差しは強めです)
- 上着・羽織り(海沿いは風が冷たいことがあります)
- ベビーカー(公共エレベーターで高低差は解決できます)
- クレジットカード(カード決済が広く使えます)+少額のユーロ
- 変換プラグ(Cタイプ)+モバイルバッテリー
- 折りたたみ傘・常備薬
まとめ
モナコの魅力は「小さいのに、全部そろっていること」です。岩山の上の旧市街、大公が住む宮殿、崖に建つ水族館、巨大なヨットの港、そしてF1のコース。面積2km²の中に、これだけの要素が詰まっています。
そして治安の心配がほとんど要らないのも、子連れには大きな価値です。このシリーズでヨーロッパの防犯の話をいくつも書いてきましたが、この国では書くことがほとんどありませんでした。
気をつけるのは「歩道が狭いこと」くらい。高低差は無料の公共エレベーターが解決してくれます。南フランスの旅に1泊足すなら、これ以上ないほど満足度の高い寄り道になります。
この旅行はこんな家族におすすめ:
- 南フランスの旅程に1か国足したい家族
- 海の生き物が好きなお子さんがいる家族
- 治安の心配を減らして旅をしたい家族

高低差はエレベーターで、歩道が狭い場所では手をつないで、カジノは外から。すてきなモナコ旅行を!

