ワルシャワは「よみがえった街」です。
第二次世界大戦でほとんどが破壊された旧市街を、市民が古い絵や記録をもとにレンガひとつまで建て直し、その街並みが世界遺産になりました。広場には剣と盾を持った人魚の像。そしてピアノの詩人ショパンの街でもあり、通りのベンチのボタンを押すと、ショパンの曲が流れてきます。
🚌 いちばん気をつけたいのは「空港からの最初の移動」
ポーランドに危険情報は出ておらず、治安は概ね安定しているとされます。ただし外務省は、日本人旅行者が最も被害に遭いやすい犯罪としてスリを挙げ、ワルシャワで外国人の犯罪被害が多い場所として次の4つを示しています。
・中央駅をはじめとする公共交通機関の施設周辺と、その車内
・飲食店が立ち並ぶ憲法広場や新世界通りの周辺(特に夜間)
・旧市街などの観光地
・大型スーパーマーケット、ショッピングモールの周辺
さらに、空港と中央駅、旧市街を結ぶ市バスの車内でスリの被害が多いともいわれます。到着したばかりで、スーツケースと子供の手でいっぱいの時間です。この記事は、その「最初の移動」をどう乗り切るかから始めます。
💱 通貨はユーロではなく「ズウォティ」
ポーランドはEUの国ですが、通貨はユーロではなくズウォティです。ほとんどの場所でカードが使えるので、支払いはカード中心で。カード払いで「円」か「ズウォティ」かを聞かれたら、ズウォティを選ぶのが基本です。
この記事でわかること
- 1 子連れワルシャワ2泊3日の全体スケジュール
- 2 空港からの移動は「市バス」より「電車かタクシー」の理由
- 3 Day2はA案(さわって遊ぶ科学館)とB案(孔雀とリスの公園)から選べる
- 4 ボタンを押すと曲が流れる「ショパンのベンチ」
- 5 この旅で泊まりたい子連れおすすめホテル3選

長いフライトのあと、荷物と子供で手いっぱい。旅の最初の30分こそ、いちばん守りたい時間なんです
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Contents
このモデルコースはこんな人向け
「ワルシャワって子供も楽しめる?」
「ピアノを習っている子にショパンの街を見せたい」
「空港から市内へはどう行けばいい?」
全部に答えます。この記事はこんな方向けです。

- ピアノを習っているお子さんがいる家族
- 4歳〜小学生(体験型の科学館を楽しめる年齢)
- 動物や公園が好きなお子さんがいる家族
- 西欧より物価を抑えてヨーロッパを旅したい家族
- 到着日の移動手段を、少しだけ工夫できる家族
本記事では、実際に子連れ旅行を何度もしてきた筆者が、そのまま丸かぶりで真似できる2泊3日モデルコースをご紹介します。時間ごとのタイムライン・トイレ&授乳室情報・ベビーカー可否まで全部まとめました。

ベンチからピアノの曲が流れるの!?くじゃくが公園をあるいてるの!?
| 旅行日数 | 2泊3日(ワルシャワ滞在型) |
| おすすめ年齢 | 4歳〜小学生 |
| 予算 | 大人1人 約15万円〜(家族3人で約37万円〜) |
| 移動 | 電車・バス・トラム・タクシー・徒歩 |
| ベビーカー | ○(中心部は道が広く比較的押しやすい。旧市街は石畳) |
| 疲れにくさ | ★★★★☆(空港が近く、見どころもまとまっている) |
日本からワルシャワへは、直行便が運航されている時期もあります(運航状況は事前に確認を)。時差は夏時間で7時間、冬時間で8時間。短期の観光ではビザ不要とされていますが、ヨーロッパでは電子渡航認証制度の導入が進んでいるので、出発前に必ず最新情報を確認してください。
モデルコース全体図

| Day1 到着日 | ショパン空港 → 中心部(電車約20〜25分、またはタクシー)→ 旧市街(人魚像の広場)→ ピエロギの夕食 |
| Day2 選択制 | A案:コペルニクス科学センター(さわって遊ぶ科学館) B案:ワジェンキ公園(孔雀とリス・ショパン像) → 夏は夜の噴水ショー |
| Day3 最終日 | 文化科学宮殿の展望台 → ショパンのベンチ探し → 空港(電車約20〜25分) |
ポイントは「空港との行き来は電車かタクシーで」。スリの多いとされる市バスを、荷物の多い日に避けるだけで、旅の安心感がぐっと変わります。
Day1|到着日はよみがえった街

空港 → 中心部へ
ポイント:ショパン空港は中心部から約10kmと近い空港です。中心部へは電車・市バス・タクシーで行けます。
荷物の多い到着日は、市バスより電車か、配車アプリのタクシーがおすすめです。空港と中心部、旧市街を結ぶ市バスは観光客が多く、車内でのスリの被害が多いといわれます。スーツケースを押さえながら、子供の手を引いて、揺れる車内で立っている。その状態は、どうしても荷物への注意がそれてしまいます。
電車なら座れることが多く、中央駅まで約20〜25分。ただし中央駅の周辺も被害の多い場所とされるので、駅では立ち止まらず、荷物を体の前に。
子供向け情報:空港に授乳室・おむつ替え台あり
注意:紙の切符は乗ったら打刻。タクシーは配車アプリか正規の乗り場で
旧市街
📷(写真:カラフルな建物に囲まれた広場と人魚像)
ポイント:第二次世界大戦でほとんどが破壊された旧市街は、市民が古い絵や記録をもとに建て直したものです。その再建の歩みごと、世界遺産に登録されています。
カラフルな建物に囲まれた広場の真ん中には、剣と盾を持った人魚の像。街を守る、ワルシャワのシンボルです。「この街は一度こわされて、みんなでつくり直したんだよ」と話すと、小学生くらいの子なら、街並みの見え方が変わるかもしれません。
旧市街は、外務省が被害の多い場所として挙げている観光地です。広場で写真を撮るときは、荷物を持つ人と撮る人を分けて。
トイレ:カフェやレストランを利用
ベビーカー:△ 石畳で揺れます
子供向け情報:広場には馬車が走ることも。近づきすぎないように
ピエロギの夕食 → 早めに宿へ
ポイント:ポーランドの餃子「ピエロギ」は、子供も食べやすい国民食です。中身はひき肉、チーズとじゃがいも、きのこ、そして夏はブルーベリーなどの果物を包んだ甘いものも。いろいろな種類を頼んでシェアするのが楽しいです。
飲食店の多い通りは、夜ににぎやかになります。子連れは夕食後、早めに宿へ戻りましょう。
子供向け情報:焼いたものとゆでたものがあり、食感が違って楽しい
注意:レストランではバッグを椅子の背にかけない
Day2|選べる1日+夜の噴水

🔀 どちらを選ぶ?
A案(コペルニクス科学センター)…川沿い。さわって、動かして、試して遊ぶ科学館。雨の日にも
B案(ワジェンキ公園)…バスで約15分。孔雀が歩き、リスが駆け回る広い公園
「体験して遊びたい・天気が悪い」ならA案、「外でのびのび過ごしたい・ショパンにふれたい」ならB案。
【A案】コペルニクス科学センター
📷(写真:子供たちが実験の展示で遊ぶ館内)
ポイント:ワルシャワ出身とされる天文学者の名前がついた、体験型の科学館です。展示のほとんどが、さわって、動かして、試して遊ぶもの。「見るだけ」の博物館が苦手な子でも、夢中になって走り回ります。
小さな子向けのエリアもあり、幼児から小学生まで一緒に楽しめます。プラネタリウムは別のチケットで、人気の時間は早く埋まります。
トイレ・授乳室:館内にあり
ベビーカー:◎ 館内は広く押しやすい
子供向け情報:とても人気。チケットはオンラインで事前に購入を
【B案】ワジェンキ公園
📷(写真:羽を広げた孔雀と、池に浮かぶ宮殿)
ポイント:池に浮かぶ宮殿のある、とても広い公園です。園内では孔雀がのんびり歩いていて、赤茶色のリスが木を駆け回っています。「くじゃくが羽を広げた!」と、子供は大はしゃぎ。
大きなショパンの像もあり、夏の日曜日には、像の前で野外のピアノ演奏会が開かれることで知られています。芝生に座って、ショパンの曲を聴く。ピアノを習っている子には、特別な時間になるはずです。
トイレ:園内の施設を利用
ベビーカー:○ 園路は押しやすい(一部は砂利道)
子供向け情報:リスや孔雀に手から餌をあげないように。演奏会の開催日は事前に確認を
夏は夜の噴水ショー
ポイント:旧市街の近くの川沿いの公園で、夏の週末の夜に、光と音楽に合わせて水が踊る噴水のショーが開かれるとされます。昼間は子供が水遊びできる噴水もあります。
夏は日が長いので、ショーの時間は遅めです。子供の就寝時間と相談して、無理のない範囲で。大勢の人が集まるので、荷物は体の前に。
ベビーカー:○ 公園は平坦です
子供向け情報:開催期間・曜日・時間は、その年の公式情報で確認を

ショパンが生まれた国で、ショパンの曲を聴く。習いごとの発表会の前に連れていきたくなる場所です
Day3|最終日は展望台と音楽

文化科学宮殿の展望台
📷(写真:段々に高くなる塔のような建物)
ポイント:中央駅のそばにそびえる、段々になった高い建物です。エレベーターで上の階の展望テラスへ上がると、昨日歩いた旧市街や、川の流れ、公園の緑が一望できます。
「あそこが人魚の広場」「あっちが科学館」と、2日間の思い出を上から探すのが、最終日の楽しみ方です。
ベビーカー:○ エレベーターで上がれます
子供向け情報:混み合う前の朝がおすすめ。建物の周辺は中央駅に近いので荷物に注意
ショパンのベンチ探し
📷(写真:黒い石のベンチとボタン)
ポイント:旧市街から南へ続く「王の道」と呼ばれる通り沿いに、黒いベンチが点在しています。ベンチのボタンを押すと、ショパンの曲が流れるしかけです。
ベンチごとに違う曲が流れ、そばにはショパンゆかりの場所の説明も。「次のベンチはどこ?」と探しながら歩くと、子供はどんどん歩いてくれます。
この通りの南側は、飲食店が立ち並び夜ににぎわう、外務省が注意を呼びかけているエリアです。昼間の明るい時間に歩き、荷物は体の前に。
ベビーカー:○ 通りの歩道は広め
子供向け情報:ベンチに座って、流れる曲を最後まで聴いてみて
荷物ピックアップ → 空港へ
ポイント:帰りも、荷物を持って市バスに乗るより、電車か配車アプリのタクシーが安心です。空港までは約20〜25分。フライトの2〜3時間前到着を目安に。
子供向け情報:残ったズウォティは空港で使い切るか、少額なら記念に

この旅で泊まりたいホテル3選
🏨 宿選びのポイント
空港からの電車が着く中央駅の周辺は便利ですが、被害の多い場所でもあります。駅から少し離れた場所か、タクシーで直接行ける宿を選ぶと、到着日の移動が安心です。
① 中心部(駅と旧市街のあいだ)
| 子供向け度 | ★★★★★(どこへ行くにも近い) |
| アクセス | 空港からタクシーで約20〜30分 |
| 朝食 | ビュッフェ |
| メリット | 大型ホテルが多く、ファミリールームを探しやすい |
| 注意点 | 中央駅のすぐ前は人の出入りが多い |
おすすめ理由:このコースの本命。展望台、ショパンのベンチの通り、旧市街がどれも近く、A案の科学館やB案の公園へのバスも便利です。大型ホテルは設備が整い、子連れでも安心です。
② 川沿い(科学館の近く)
| 子供向け度 | ★★★★☆(科学館と噴水公園が近い) |
| アクセス | 旧市街まで川沿いを歩いて |
| 朝食 | 宿による |
| メリット | 川沿いの遊歩道で朝の散歩ができる |
| 注意点 | 夏の週末の夜は、川沿いがにぎやかになることも |
おすすめ理由:A案の科学センターと、夜の噴水公園が歩いて行ける距離です。噴水ショーのあと、すぐに宿へ戻れるのは、夜の遅い夏には特に助かります。
③ アパートメントタイプの宿
| 子供向け度 | ★★★★☆(部屋が広く自炊もできる) |
| アクセス | 物件による(トラムの停留所の近さで選ぶ) |
| 朝食 | 自炊(スーパーで食材がそろいます) |
| メリット | 食費を抑えられ、家族でゆったり過ごせる |
| 注意点 | 大型スーパーの周辺も被害の多い場所。買い物中も荷物に注意 |
おすすめ理由:西欧より物価は抑えめですが、朝夕を部屋で食べるとさらに節約になります。ただし大型スーパーやショッピングモールの周辺も、外務省が被害の多い場所として挙げています。カートに荷物を置いたまま離れないように。
【最重要】空港からの「最初の移動」
外務省は、ワルシャワで外国人の被害が多い場所の最初に「中央駅を始めとする公共交通機関の施設周辺および公共交通機関の車内」を挙げています。そして、空港と中心部、旧市街を結ぶ市バスは、観光客で混み合い、車内でのスリが多いといわれます。
✅ 空港との行き来で決めておく5つ
- ① 荷物の多い日は、市バスより電車か配車アプリのタクシー
電車は座れることが多く、タクシーならホテルの前まで。 - ② 乗る前に、パスポートと財布を体の前のバッグへ
空港を出る前に、トイレなどで落ち着いて入れ替えておく。 - ③ スーツケースは、足の間か手の届く位置に
入口の荷物置き場に置いたまま離れない。 - ④ 車内で急に話しかけられたり、コインを落とされたりしたら要注意
注意をそらしている間に、別の人が荷物を狙う手口があります。 - ⑤ 中央駅では立ち止まらない
地図を確認するのは、駅を出て落ち着いた場所で。
そのほかの防犯ポイント
📍 知っておきたい4つ
- 飲食店が立ち並ぶ憲法広場や新世界通りの周辺は、特に夜間に注意。子連れは明るい時間に歩き、夜は早めに宿へ。
- 旧市街などの観光地、大型スーパーやショッピングモールの周辺でも被害が確認されています。
- 警察官を名乗って財布や身分証を見せるよう求める詐欺について、大使館が注意を呼びかけています。その場で財布を渡さず、身分証の提示を求め、必要なら警察署で対応すると伝えましょう。
- 紙の切符は、乗ったら(地下鉄は改札で)打刻。検札があり、打刻していないと罰金になることがあります。
子連れにおすすめの食事
- ピエロギ:ポーランドの餃子。チーズとじゃがいも、夏は果物の甘いピエロギも
- ジュレック:パンの器に入った、酸味のある白いスープ。器を見るだけで子供が喜ぶ
- ポンチュキ:ジャム入りの揚げドーナツ。パン屋のおやつの定番
- ザピエカンカ:細長いパンにチーズやきのこをのせて焼いた、屋台のピザトースト
- アイスクリーム:夏は街のあちこちに店が。散歩のご褒美に
西欧に比べると外食費は抑えめです。旧市街の広場に面した店は観光地価格なので、少し離れた店もおすすめ。水道水は飲めるとされていますが、気になる場合はミネラルウォーターを。
子連れワルシャワで失敗しないコツ
- 空港との行き来は電車かタクシーで:荷物の多い日に市バスを避ける
- 中央駅では立ち止まらない:荷物は体の前に
- 通貨はズウォティ:カード払いは「ズウォティ建て」を選ぶ
- 科学センターのチケットは事前に:とても人気です
- 夜の繁華街は避ける:憲法広場や新世界通りの周辺
- 警察官を名乗る人に財布を渡さない:身分証の提示を求める
- ベストシーズンは5〜9月:夏は公園のピアノ演奏会や噴水ショーの季節
雨の日ならこう回ろう
- コペルニクス科学センター(Day2のA案。屋内で半日以上遊べます)
- ショパン博物館(ショパンの手紙や楽譜、曲を聴けるコーナーも。ピアノを習う子に)
- 文化科学宮殿の展望台(雲が低い日は視界が悪いので注意)
- ショッピングモールの遊び場(買い物中も荷物に注意)
旅行費用の目安(家族3人・2泊3日)
| 項目 | 料金目安 |
|---|---|
| ホテル(2泊) | 約30,000〜85,000円 |
| 航空券(3人往復) | 約290,000〜540,000円 |
| 入場料(科学館・展望台など) | 約10,000〜20,000円 |
| 食費(3人・2泊3日) | 約20,000〜38,000円 |
| 交通費(空港往復・市内・タクシー) | 約5,000〜12,000円 |
| 合計 | 約36万〜70万円 |
※西欧に比べると、宿泊費・食費ともに抑えめです。空港との行き来をタクシーにしても、それほど大きな出費にはなりません。安心を買うと考えれば、到着日は特におすすめです。
よくある質問
持ち物チェックリスト
- パスポート(子供の有効期限も確認!)
- 体の前で持てるバッグ(空港を出る前に貴重品を入れ替える)
- 配車アプリ(空港との行き来に)
- ベビーカー(中心部用)+抱っこ紐(旧市街用)
- 上着(夏の夜の噴水ショーは冷えることも)
- クレジットカード+少額のズウォティ現金
- 変換プラグ(Cタイプ)+モバイルバッテリー+常備薬
まとめ
ワルシャワの魅力は「街そのものが、あきらめなかった人たちの物語」であることです。建て直された旧市街、剣を持つ人魚、ボタンを押すと流れるショパンの曲、孔雀が歩く公園、さわって遊ぶ科学館。子供の年齢に合わせて、いろいろな楽しみ方ができる街です。
空港から中心部まで約20〜25分、物価は西欧より抑えめ。子連れで旅するのに、条件のいい首都です。
ひとつだけ覚えておきたいのは、「空港からの最初の移動」。荷物の多い日は、市バスより電車か配車アプリのタクシーで。旅の最初の30分を守れば、あとはこの街をゆっくり楽しめます。
この旅行はこんな家族におすすめ:
- ピアノを習っているお子さんがいる家族
- 動物や公園、体験型の科学館が好きなお子さんがいる家族
- 到着日の移動手段を、少しだけ工夫できる家族

空港からは電車かタクシーで、ベンチのボタンを押してショパンを聴いて。すてきなポーランド旅行を!

