ブルネイは「東南アジアでいちばん静かな国」かもしれません。
国土の7割以上が熱帯雨林に覆われ、石油で潤う小さな王国。治安は非常に良く、街は驚くほど清潔で、観光客も多くありません。黄金のモスク、川の上に浮かぶ集落、そしてジャングルのテングザル。子連れでのんびり過ごすには理想的な条件がそろっています。
この記事でわかること
- 1 子連れブルネイ2泊3日の全体スケジュール
- 2 Day2はA案(熱帯雨林)とB案(市内満喫)から選べる
- 3 水上集落カンポン・アイールの歩き方
- 4 禁酒の国で知っておくべきこと
- 5 ボルネオ島の他の街と組み合わせる方法

ブルネイは「観光客が少ないこと」が最大の魅力かも。人混みが苦手な家族には、これ以上ない行き先だよ
ブルネイのまとめページはこちらから▷▷▷
Contents
このモデルコースはこんな人向け
「ブルネイって何があるの?」
「2泊3日で足りる?」
「お酒が飲めない国って不便じゃない?」
全部に答えます。この記事はこんな方向けです。

- 人混みを避けてのんびり過ごしたい家族
- 3歳〜小学生(船や動物が好きなお子さんに)
- 治安と清潔さを最優先したい家族
- ジャングルや野生動物に興味がある家族
- マレーシア・シンガポールとセットで回りたい家族
本記事では、実際に子連れ旅行を何度もしてきた筆者が、そのまま丸かぶりで真似できる2泊3日モデルコースをご紹介します。時間ごとのタイムライン・トイレ&授乳室情報・ベビーカー可否まで全部まとめました。

おうちが水の上に浮かんでるの!?鼻の大きいおサルさんもいるの!?
| 旅行日数 | 2泊3日(経由便のため前後に移動日が必要) |
| おすすめ年齢 | 3歳〜小学生 |
| 予算 | 大人1人 約12万円〜(家族3人で約32万円〜) |
| 移動 | タクシー・チャーター車・水上タクシー |
| ベビーカー | △(市内は◎/水上集落と熱帯雨林は×) |
| 疲れにくさ | ★★★★☆(市内はコンパクト/A案は1日がかり) |
日本からの直行便はありません。シンガポール、クアラルンプール、香港などを経由するのが一般的です。時差はマイナス1時間。日本のパスポートなら短期観光はビザ不要とされています(※条件は変更されるので出発前に要確認)。危険情報は出ておらず、治安は非常に良好です。
モデルコース全体図

| Day1 到着日 | ブルネイ国際空港 → 市内(車20分)→ オールド・モスク → 水上集落カンポン・アイール → 夜のライトアップ |
| Day2 選択制 | A案:ウル・テンブロン国立公園(熱帯雨林・キャノピーウォーク) B案:マングローブ川クルーズ(テングザル)+博物館+ジェルドン公園 |
| Day3 最終日 | ロイヤル・レガリア博物館 → お土産探し → 空港 → 帰国 |
ポイントは「Day2を家族に合わせて選ぶ」こと。小さいお子さん連れならB案が断然おすすめです。
Day1|到着日は水上集落へ

ブルネイ国際空港 到着 → 市内へ
📷(写真:ブルネイ国際空港のターミナル)
ポイント:空港から市内までは車で約20分と近く、入国も比較的スムーズです。配車アプリは普及していないので、タクシーかホテル送迎を事前に手配しておくのが確実。公共バスもありますが、本数が限られています。両替は空港でも市内でもできます。
子供向け情報:空港に授乳室・オムツ替え台あり。小規模なので迷いません
移動:タクシー約20分/ホテル送迎が確実
オールド・モスク(オマール・アリ・サイフディン・モスク)
📷(写真:人工池に映る黄金ドームのモスク)
ポイント:ブルネイを代表する建築で、黄金のドームが人工池に映る姿が有名。1958年建立と比較的新しいものの、大理石とイタリア製のステンドグラスを使った豪華な造りです。イスラム教徒以外は礼拝室に入れない時間帯があり、服装ルールもあります(入口でローブの貸出あり)。
トイレ:敷地内にあり
ベビーカー:○ 敷地は平坦で押しやすい(礼拝室内は不可)
子供向け情報:肩と膝を隠す服装で。見学可能な時間帯が決まっているので事前確認を
水上集落カンポン・アイール
📷(写真:川の上に広がる高床式の集落)
ポイント:ブルネイ川の上に、学校もモスクも消防署もある「水上の町」が広がっています。1000年以上の歴史があり、今も数千人が暮らす現役の集落です。対岸から水上タクシーで数分・数百円で渡れて、この船に乗ること自体が子供には大冒険。木の渡り板の上を歩いて集落を見学します。
トイレ:文化観光ギャラリーにあり
ベビーカー:× 渡り板は狭く隙間もあります。抱っこ紐が必須
子供向け情報:板の隙間から水が見えます。必ず手をつないで。ライフジャケットの有無も確認を
夜のモスクのライトアップ&夕食
📷(写真:ライトアップされたモスクと水面の反射)
ポイント:日が暮れるとモスクがライトアップされ、人工池に金色の姿が映り込みます。昼とはまったく違う表情で、この国でいちばんの写真スポット。夕食は市内のレストランかナイトマーケットで。ブルネイは全土で禁酒なので、飲み物はジュースかお茶になります。
子供向け情報:夜でも治安が良く安心して歩けます。ガドン・ナイトマーケットは屋台が並び子供も楽しめます
到着日はモスクと水上集落だけ。市内はコンパクトなので、移動でへとへとになりません。
Day2|選べる2つの過ごし方

🔀 どちらを選ぶ?
A案(ウル・テンブロン国立公園)…手つかずの熱帯雨林へ。小学校中学年以上向き
B案(市内満喫)…テングザル・博物館・遊園地。小さいお子さん連れはこちら
A案は1日がかりで、キャノピーウォークには急な階段があります。迷ったらB案で十分満足できます。
市内 → テンブロン地区へ(車+ボートで約2時間)
ポイント:テンブロン地区はブルネイ本土から切り離された飛び地で、以前はボートでしか行けませんでした。2020年に全長約30kmのテンブロン大橋が開通し、格段に行きやすくなりました。公園内へは最後にロングボートで川をさかのぼります。日帰りツアーで行くのが基本です。
子供向け情報:ロングボートは水しぶきがかかります。着替えとタオルを持参
移動:日帰りツアー(前日までの予約が必須)
キャノピーウォーク(樹冠の吊り橋)
📷(写真:熱帯雨林の樹冠に架かる吊り橋)
ポイント:ジャングルの樹冠の高さに架けられた吊り橋から、手つかずの熱帯雨林を見下ろせます。ただし、そこまで登るのは急な鉄階段。かなりの段数があり、高所も苦手な人には厳しい場所です。お子さんの年齢と体力、高さへの慣れを必ず考慮してください。川遊びができるスポットもあります。
ベビーカー:× 熱帯雨林では使えません。抱っこも階段では困難です
子供向け情報:虫よけ・長袖・着替えは必須。ヒルがいる場所もあります
マングローブ川クルーズ(テングザル観察)
📷(写真:木の枝にいるテングザル)
ポイント:この日いちばんの目玉。市内から船で15分ほどのマングローブ林に、ボルネオ島の固有種「テングザル」が生息しています。大きな鼻が特徴の、見た目のインパクトが強いサルで、子供は必ず食いつきます。運が良ければワニやカワセミも。市内から近いので体力的な負担が小さいのが最大の利点です。
ベビーカー:× 船上では使えません
子供向け情報:子供用ライフジャケットの有無を確認。帽子と日焼け止めを。野生動物なので必ず会えるとは限りません
ジャメ・アスル・ハサナル・ボルキア・モスク
📷(写真:29の黄金ドームを持つ巨大モスク)
ポイント:通称「ニュー・モスク」。ブルネイ国内最大で、29個の黄金のドームを持ちます(第29代国王にちなんだ数)。Day1のオールド・モスクとは対照的に、広大な敷地と圧倒的なスケールが特徴。ここも服装ルールと見学時間の制限があります。
ベビーカー:◎ 敷地は広く平坦で押しやすい
子供向け情報:敷地内は広いので走らせても安全ですが、静粛が求められる場所です
ジェルドン公園(遊園地)
📷(写真:ジェルドン公園の観覧車)
ポイント:かつて「入場無料の遊園地」として知られた施設。石油で潤う国が国民のために造ったもので、観覧車やジェットコースターがあります。子連れにはありがたい休憩&遊び場。ただし営業状況や料金は時期によって変わるので、訪問前に必ず確認してください。
ベビーカー:◎ 園内は舗装されていて押しやすい
子供向け情報:アトラクションの稼働状況は日によって変わります。過度な期待はせずに

テングザルは本当に鼻が大きくて、子供が指さして大笑いする。B案でもぜんぜん物足りなくないよ
Day3|最終日はお土産と帰国

チェックアウト → ロイヤル・レガリア博物館
📷(写真:戴冠式で使われた黄金の御輿)
ポイント:荷物はホテルに預けて出発。国王の戴冠式で使われた黄金の御輿や、各国から贈られた品々が展示された博物館です。入場は無料で、冷房も効いているので、暑い日の避難場所としても優秀。入口で靴を脱ぎ、カメラは預けるルールがあります。
トイレ:館内にあり
ベビーカー:◎ 館内はバリアフリー
子供向け情報:黄金の展示が多く、見た目に分かりやすいので子供も飽きません
お土産探し&ランチ
ポイント:お土産の定番はアンバワン(現地の木製品)、バティック(ろうけつ染めの布)、ドライフルーツ、南国のお菓子など。ガドン地区のショッピングモールが品ぞろえも良く、冷房も効いていて便利です。ランチもここで済ませられます。
ベビーカー:◎ モール内は快適です
子供向け情報:お酒は売っていません。お土産にお酒を考えている方は注意
荷物ピックアップ → 空港へ
ポイント:ホテルで荷物を受け取り、空港へ約20分。ブルネイ国際空港は小規模ですが清潔で快適です。フライトの3時間前到着を目安に。経由便なので、乗り継ぎ地での待ち時間も計算に入れておきましょう。
子供向け情報:空港に授乳室あり。売店は限られるので、機内用のおやつは市内で買っておきましょう

この旅で泊まりたいホテル3選
ブルネイはホテルの選択肢が多くありません。その分、迷う余地も少ないとも言えます。
① 市内中心部(バンダルスリブガワン)のホテル
📷(写真:市内中心部のホテル外観)
| 子供向け度 | ★★★★★(モスクも水上集落も徒歩圏) |
| アクセス | オールド・モスク・水上タクシー乗り場へ徒歩圏 |
| 朝食 | ビュッフェ(マレー料理+洋食) |
| プール | 屋外プールありの宿が多い |
| 添い寝 | ファミリールームあり(要確認) |
おすすめ理由:このコースの本命。Day1とDay3の見どころがすべて徒歩圏になり、夜のモスクのライトアップにも歩いて行けます。市内はコンパクトなので、ここに泊まれば移動費もほとんどかかりません。
② ガドン地区のホテル(買い物重視)
📷(写真:ガドン地区のショッピングモール)
| 子供向け度 | ★★★★☆(モールとナイトマーケットが近い) |
| アクセス | 市内中心部まで車で約10分 |
| 朝食 | ビュッフェ |
| プール | 宿による(要確認) |
| 添い寝 | 要確認 |
おすすめ理由:ショッピングモールとガドン・ナイトマーケットが徒歩圏で、食事とお土産に困りません。雨の日でもモールで過ごせるのは子連れには大きな利点。ただし観光地へは毎回タクシー移動になります。
③ 郊外のリゾートホテル
📷(写真:南シナ海に面したリゾート)
| 子供向け度 | ★★★★★(プールとビーチで1日過ごせる) |
| アクセス | 市内中心部まで車で約20〜30分 |
| 朝食 | 大規模ビュッフェ |
| プール | 大型プール・キッズプールあり |
| 添い寝 | ファミリールーム充実(要確認) |
おすすめ理由:南シナ海に面した本格的なリゾートがあり、プールとビーチで子供が思い切り遊べます。「観光は半日でいいから、あとはホテルでのんびり」という家族には最適。ただし市内へは毎回車移動になります。
子連れにおすすめの食事
ブルネイの料理はマレー料理が基本で、中華・インド系の店も多くあります。ほとんどの食事がハラル対応で、辛い料理は「辛くしないで」と伝えれば調整してもらえます。
| 朝 | ホテルビュッフェ(ナシレマ・パン・果物など選択肢が広い) |
| 昼 | マレー料理・中華・モールのフードコート |
| 夜 | ガドン・ナイトマーケットの屋台/レストラン |

ナシレマは「ココナッツごはん」。辛くないおかずと組み合わせれば、日本の子供でも食べやすいよ
子供が食べやすい料理
- ナシレマ:ココナッツミルクで炊いたごはん。辛いソースは別添えにしてもらえます
- サテー:串焼き肉。甘めのタレで子供に人気です
- ミーゴレン/ナシゴレン:焼きそば・チャーハン。辛さ調整をお願いしましょう
- アンブヤット:サゴヤシから作る粘り気のある郷土料理。好みは分かれますが体験として面白い
- 南国のフルーツジュース:お酒がないぶん、ジュースの種類が豊富です
【重要】禁酒の国で知っておくべきこと
ブルネイは全土でアルコールの販売が禁止されています。ドバイやカタールのように「ホテル内なら飲める」という例外もありません。
- レストランやホテルでもお酒は提供されません
- 店でも売っていません:お土産にお酒を考えている方は要注意
- 持ち込みには厳格なルールがあります:非イスラム教徒には一定量の持ち込みが認められているとされますが、申告が必要で、条件も変更されます。無申告の持ち込みは罰則の対象になり得ます
- 公共の場での飲酒はできません
正直に言えば、「旅先で一杯」を楽しみにしている方には物足りない国です。ただし子連れ旅行という観点では、酔客がいない・夜も静かという明確なメリットがあります。持ち込みを検討する場合は、必ず最新の規定を確認してください。
子連れブルネイで失敗しないコツ
- 移動手段を事前に確保する:配車アプリが普及していません。タクシーの数も限られるので、ホテルに頼むかチャーターを手配しましょう
- 宿は市内中心部に取る:Day1とDay3が徒歩で完結します
- モスクは服装ルールと見学時間の制限あり:肩と膝を隠す服装で。入口でローブの貸出があります
- 金曜の礼拝時間は多くの施設が閉まります:金曜の昼過ぎは観光の予定を入れないほうが安全です
- 水上集落は板の隙間に注意:必ず手をつないで歩きましょう
- 年間を通じて高温多湿:スコールが多いので折りたたみ傘を。屋内施設と組み合わせて回りましょう
- ラマダン期間は日中の飲食に配慮を:期間は毎年変わります
雨の日ならこう回ろう
- ロイヤル・レガリア博物館(無料・冷房完備。雨の日の第一候補)
- ガドン地区のショッピングモール(フードコートも充実)
- ブルネイ博物館・海洋博物館(歴史や沈没船の展示)
- ホテルのプール(屋根付きのプールがある宿も)
熱帯雨林ツアー(A案)は雨だと足元が非常に悪くなります。天候が怪しい日は、B案に切り替える判断も検討してください。
旅行費用の目安(家族3人・2泊3日)
| 項目 | 料金目安 |
|---|---|
| ホテル(2泊) | 約25,000〜70,000円 |
| 航空券(3人往復・経由便) | 約210,000〜330,000円 |
| Day2のツアー(A案 or B案・3人) | 約20,000〜45,000円 |
| 食費・交通費 | 約30,000円 |
| 合計 | 約32万〜48万円 |
※物価はマレーシアよりやや高めですが、シンガポールよりは安く収まります。ロイヤル・レガリア博物館は無料、水上タクシーも数百円と、観光にお金がかからないのが特徴。A案のテンブロンツアーを入れるかどうかで総額が変わります。
お得情報
✈️ 出発前にチェック!お得&時短ポイント
- 移動手段を事前に手配する
配車アプリが普及していないので、ホテル送迎かチャーターを予約しておきましょう。 - ボルネオ島の他都市とセットで
マレーシアのコタキナバルやミリと組み合わせる旅程が定番です。 - Day2のツアーは前日までに予約
特にテンブロン(A案)は日帰りツアーの手配が必須です。 - お酒の持ち込みルールを確認
非イスラム教徒には一定の持ち込みが認められているとされますが、申告が必要です。最新の規定を必ず確認してください。
💰 現地で使える!子連れお得ワザ
- ロイヤル・レガリア博物館は無料
黄金の展示が見応えたっぷりで、冷房も効いています。 - 水上タクシーは数百円
子供が喜ぶ「船に乗る体験」がこの値段。コスパ抜群です。 - モスクの見学も無料
この国の二大モスクが、どちらもお金をかけずに見学できます。 - ガドン・ナイトマーケットが安い
屋台の食事は手頃で、種類も豊富。夕食に便利です。
よくある質問
持ち物チェックリスト
- パスポート(子供の有効期限も確認!)
- 肩と膝が隠れる服(家族全員分・モスク見学用)
- 折りたたみ傘・レインポンチョ(スコールが多い国です)
- 虫よけ・長袖(A案の熱帯雨林では必須)
- 着替えとタオル(ボートで水しぶきがかかります)
- 抱っこ紐(水上集落と熱帯雨林ではベビーカーが使えません)
- 帽子・日焼け止め(赤道に近く日差しが強い)
- 薄手の羽織り(モールやホテルの冷房対策)
- eSIM or 海外ローミング+モバイルバッテリー
- 常備薬・現金(ブルネイドルは現地で両替)
まとめ
ブルネイの魅力は「静かさ」です。黄金のモスク、1000年続く水上の町、ジャングルのテングザル。どれも観光客でごった返すことがなく、家族のペースでゆっくり見られます。
正直に言えば、派手なアトラクションや華やかな夜遊びはありません。お酒も飲めません。でも治安が良く、街が清潔で、子供がのんびり過ごせるという点では、東南アジアでも屈指の行き先だと思います。
2泊3日でちょうどいいサイズ感なので、マレーシアやシンガポールとセットで「もう1か国」に加えるのが賢い使い方です。
この旅行はこんな家族におすすめ:
- 人混みを避けてのんびり過ごしたい家族
- 治安と清潔さを最優先したい家族
- ボルネオ島の他都市とセットで回りたい家族

移動手段の手配、Day2をA案かB案か決めること、モスク用の服装。この3つを押さえればOK。静かなブルネイ旅行を!

